今年これまでに東京都(雲取山)、神奈川県(蛭ヶ岳)、栃木県(日光白根山)、群馬県(日光白根山)の最高峰の山に登ってきましたが、今回は初冠雪間近で山小屋も既にクローズしている「富士山」に登ってきました。
言うまでもなく「富士山」は日本の最高峰であり、山梨県と静岡県の県境に位置するため両県の最高峰でもあります。
(今回は日本の最高峰にして山梨県と静岡県の最高峰である富士山に登ってきました。やっぱりこの山はデカイです)
「富士山」の登山ルートには「富士宮ルート」、「須走ルート」、「御殿場ルート」、「富士吉田ルート」など幾つか主要ルートがありますが、今回はその内の一つ、「富士登山競走」のコースとして有名な「富士吉田ルート」を通って山頂を目指しました。
この時期「富士山」の山頂やその周辺では最低気温がマイナス2度からマイナス4度くらいまで下がる事があり、独立峰である為天候が急変しやすいので、これまでのトレランの装備からトレッキングの装備に切り替えて登りました。
加えて富士登山の最盛期が終わり登山道には殆ど人の姿はありませんでしたが、今回は登山に徹する為登山道は走らず歩きを貫きました。
(今回はトレランシューズからトレッキングシューズに靴を履き替えて富士山に登りました。写真の場所は馬返しです)
この日、朝は薄曇りでしたが、標高を上げるにつれ少しずつ雲が取れていき、全体的に天気には恵まれていた方ではないかと思います。
ただ風が強く、それは標高を上げるにつれさらに少しずつ強くなっていく感じでした。
一合目から四合目にかけては鳥居や石碑、茶屋跡や石畳などがいたる所に点在しており、“霊峰富士”へと向かう“巡礼の道”という独特の雰囲気が感じられますが、五合目の手前で一度舗装路へと出る所から急に雰囲気が変わり、突然明るくなるという印象があります。
丁度この辺りから少しずつ眼下に広がる広大な富士の裾野が見渡せるようになっていき、標高を更に上げるとその景色も更に雄大なものになっていきます。
(五合目付近からの眼下の眺め。この時点で標高が既に2,300mを越えている為、雲はかなり下の方に見えます)
舗装路を少し挟んで登山道を更に進むと今度は山頂方面が大きく開ける場所へと出ます。
ここから山頂までは“巡礼の道”と言うよりは“造られた道”といった雰囲気に変わっていきます。
クネクネと蛇行しながら少しずつ少しずつ標高を上げていくため、「何時まで経っても山頂が遠い」といった感じがしますが、一気に標高を上げずに高度に対して体を慣らしながら登れるという意味ではとても良いクネクネ具合だと思います。
その途中、上を見上げると山頂付近の雲が強風で晴れたりかかったりしていて、下を見下ろすと遥か遠くの方まで雲海が広がり、360度どこを見ても最高の景色が広がっていました。
(五合目付近からの山頂方面の眺め。山頂は雲が晴れたりかかったりでこの場所からでも風が強いとわかりました)
登山道は岩場だったり、木段だったり、砂利道だったり、ガレガレだったりとバリエーション豊かな登山道ですが、足を踏み外したり、バランスを崩したりという事がなければさして危険な所は見当たりません。
ただ、周りに遮るものがあまり無いので強い風に煽られないように注意しなければならないですし、風が強ければその分体感気温も下がってしまうのでウェアのレイヤリングにも気を付けなければなりません。
また日本一高い山ですので高度にも気を付けなければなりません。
標高を上げると酸素が薄くなり集中力が欠け注意が散漫になるだけでなく高山病のリスクも高まるのでどんな方でも注意が必要だと思います。
(富士山頂上浅間大社奥宮には十数人の外国人の方がいました。富士山はインターナショナルな山だと感じました)
風、気温、高度と上手く付き合いながら六合目、七合目、八合目、九合目と長い長いクネクネ道を登りきるとようやく「富士山頂上浅間大社奥宮」の鳥居が見えてきます。
3,776mの頂きは「剣ヶ峰」なので「浅間大社奥宮」に到着してもそこは山頂ではないかもしれませんが、もうそこも山頂のようなものなので、ある種の達成感みたいなものはここに到着した時点で感じられます。
ただ、ここまで来たからには「剣ヶ峰」まで行かずして下山するのも勿体なかったので、「お鉢巡り」をして「剣ヶ峰」まで行って帰る事にしました。
(まさに雲上のトレイル。写真では伝わらないと思いますが、猛烈という言葉がピッタリな強風が吹き荒れていました)
一合目から「富士山頂上浅間大社奥宮」まで登っている最中に出会った人は外国人の方1名だけでしたが、「浅間大社奥宮」には十数人の外国人の方たちがいて、「お鉢巡り」をしている間にも数人の日本人登山者の方とすれ違いました。
富士山頂は西から東に向かって猛烈な風が吹き荒れていて場所によってはただ真っ直ぐ立っているだけでも大変なくらいでした。
また、登山道脇の岩壁には氷柱が何本も垂れ下がっていて「もうここは完全に冬なんだな」という印象を受けました。
(日本最高峰の頂き。標高3,776m。強風に少し苦労しましたが無事に日本最高峰の頂きに立つ事が出来ました)
「剣ヶ峰」には数人の日本人の方がいらっしゃって写真撮影をしたり休憩をしたり思い思いの時間を過ごされていました。
僕も山頂にいた方と少しお話をし、「日本最高峰富士山剣ヶ峰」の石碑と記念撮影をして日本一高い場所を後にしました。
その後は「お鉢」を巡って「富士山頂上浅間大社奥宮」へと戻り、復路も同じルートで下山をしました。
下山中には10人くらいの登山者の方と出会いましたが、その半数近くが外国人の方で、今回の登山中にお会いした方の半分以上が外国人の方だったので正直ビックリしました。
世界文化遺産に登録された影響で外国人の方が増えているのか、他にも何か要因があるのか僕にはわかりませんが、今や「富士山」はインターナショナルな山である事に間違いないなと感じました。
(富士山の山頂は既に冬でした。寒風が吹き荒れ、岩壁には氷柱が垂れ下がり、山肌には霜が張り付いていました)
今回は風が強かったという事以外は天候にも恵まれ気持ち良く日本一高い場所まで行く事が出来ました。
「やっぱり富士山ってデッカイな」というのが今回の登山の感想です。
何でも一番というのは凄い事だと思いますし、たとえ記録が塗り替えられたとしても一番になった事があるという事だけで凄い事ですが、それが半永久的に、しかも絶対的に一番というのは本当に凄い事で憧れます。
そんな「富士山」にあと何度登れるのかわかりませんが、これからも出来る限り登れるだけ登り続けていきたいと思います。
2014年10月14日 倉田文裕
言うまでもなく「富士山」は日本の最高峰であり、山梨県と静岡県の県境に位置するため両県の最高峰でもあります。
(今回は日本の最高峰にして山梨県と静岡県の最高峰である富士山に登ってきました。やっぱりこの山はデカイです)
「富士山」の登山ルートには「富士宮ルート」、「須走ルート」、「御殿場ルート」、「富士吉田ルート」など幾つか主要ルートがありますが、今回はその内の一つ、「富士登山競走」のコースとして有名な「富士吉田ルート」を通って山頂を目指しました。
この時期「富士山」の山頂やその周辺では最低気温がマイナス2度からマイナス4度くらいまで下がる事があり、独立峰である為天候が急変しやすいので、これまでのトレランの装備からトレッキングの装備に切り替えて登りました。
加えて富士登山の最盛期が終わり登山道には殆ど人の姿はありませんでしたが、今回は登山に徹する為登山道は走らず歩きを貫きました。
(今回はトレランシューズからトレッキングシューズに靴を履き替えて富士山に登りました。写真の場所は馬返しです)
この日、朝は薄曇りでしたが、標高を上げるにつれ少しずつ雲が取れていき、全体的に天気には恵まれていた方ではないかと思います。
ただ風が強く、それは標高を上げるにつれさらに少しずつ強くなっていく感じでした。
一合目から四合目にかけては鳥居や石碑、茶屋跡や石畳などがいたる所に点在しており、“霊峰富士”へと向かう“巡礼の道”という独特の雰囲気が感じられますが、五合目の手前で一度舗装路へと出る所から急に雰囲気が変わり、突然明るくなるという印象があります。
丁度この辺りから少しずつ眼下に広がる広大な富士の裾野が見渡せるようになっていき、標高を更に上げるとその景色も更に雄大なものになっていきます。
(五合目付近からの眼下の眺め。この時点で標高が既に2,300mを越えている為、雲はかなり下の方に見えます)
舗装路を少し挟んで登山道を更に進むと今度は山頂方面が大きく開ける場所へと出ます。
ここから山頂までは“巡礼の道”と言うよりは“造られた道”といった雰囲気に変わっていきます。
クネクネと蛇行しながら少しずつ少しずつ標高を上げていくため、「何時まで経っても山頂が遠い」といった感じがしますが、一気に標高を上げずに高度に対して体を慣らしながら登れるという意味ではとても良いクネクネ具合だと思います。
その途中、上を見上げると山頂付近の雲が強風で晴れたりかかったりしていて、下を見下ろすと遥か遠くの方まで雲海が広がり、360度どこを見ても最高の景色が広がっていました。
(五合目付近からの山頂方面の眺め。山頂は雲が晴れたりかかったりでこの場所からでも風が強いとわかりました)
登山道は岩場だったり、木段だったり、砂利道だったり、ガレガレだったりとバリエーション豊かな登山道ですが、足を踏み外したり、バランスを崩したりという事がなければさして危険な所は見当たりません。
ただ、周りに遮るものがあまり無いので強い風に煽られないように注意しなければならないですし、風が強ければその分体感気温も下がってしまうのでウェアのレイヤリングにも気を付けなければなりません。
また日本一高い山ですので高度にも気を付けなければなりません。
標高を上げると酸素が薄くなり集中力が欠け注意が散漫になるだけでなく高山病のリスクも高まるのでどんな方でも注意が必要だと思います。
(富士山頂上浅間大社奥宮には十数人の外国人の方がいました。富士山はインターナショナルな山だと感じました)
風、気温、高度と上手く付き合いながら六合目、七合目、八合目、九合目と長い長いクネクネ道を登りきるとようやく「富士山頂上浅間大社奥宮」の鳥居が見えてきます。
3,776mの頂きは「剣ヶ峰」なので「浅間大社奥宮」に到着してもそこは山頂ではないかもしれませんが、もうそこも山頂のようなものなので、ある種の達成感みたいなものはここに到着した時点で感じられます。
ただ、ここまで来たからには「剣ヶ峰」まで行かずして下山するのも勿体なかったので、「お鉢巡り」をして「剣ヶ峰」まで行って帰る事にしました。
(まさに雲上のトレイル。写真では伝わらないと思いますが、猛烈という言葉がピッタリな強風が吹き荒れていました)
一合目から「富士山頂上浅間大社奥宮」まで登っている最中に出会った人は外国人の方1名だけでしたが、「浅間大社奥宮」には十数人の外国人の方たちがいて、「お鉢巡り」をしている間にも数人の日本人登山者の方とすれ違いました。
富士山頂は西から東に向かって猛烈な風が吹き荒れていて場所によってはただ真っ直ぐ立っているだけでも大変なくらいでした。
また、登山道脇の岩壁には氷柱が何本も垂れ下がっていて「もうここは完全に冬なんだな」という印象を受けました。
(日本最高峰の頂き。標高3,776m。強風に少し苦労しましたが無事に日本最高峰の頂きに立つ事が出来ました)
「剣ヶ峰」には数人の日本人の方がいらっしゃって写真撮影をしたり休憩をしたり思い思いの時間を過ごされていました。
僕も山頂にいた方と少しお話をし、「日本最高峰富士山剣ヶ峰」の石碑と記念撮影をして日本一高い場所を後にしました。
その後は「お鉢」を巡って「富士山頂上浅間大社奥宮」へと戻り、復路も同じルートで下山をしました。
下山中には10人くらいの登山者の方と出会いましたが、その半数近くが外国人の方で、今回の登山中にお会いした方の半分以上が外国人の方だったので正直ビックリしました。
世界文化遺産に登録された影響で外国人の方が増えているのか、他にも何か要因があるのか僕にはわかりませんが、今や「富士山」はインターナショナルな山である事に間違いないなと感じました。
(富士山の山頂は既に冬でした。寒風が吹き荒れ、岩壁には氷柱が垂れ下がり、山肌には霜が張り付いていました)
今回は風が強かったという事以外は天候にも恵まれ気持ち良く日本一高い場所まで行く事が出来ました。
「やっぱり富士山ってデッカイな」というのが今回の登山の感想です。
何でも一番というのは凄い事だと思いますし、たとえ記録が塗り替えられたとしても一番になった事があるという事だけで凄い事ですが、それが半永久的に、しかも絶対的に一番というのは本当に凄い事で憧れます。
そんな「富士山」にあと何度登れるのかわかりませんが、これからも出来る限り登れるだけ登り続けていきたいと思います。
2014年10月14日 倉田文裕