2012年10月

Avventura piacevole 「里山アドベンチャーレース」

9月29日、30日、群馬県みなかみ町で、「アドベンチャーフェスティバル」という、沢山のアウトドアアクティビティーを一同に集めたアウトドアイベントが開催されました。
アドベンチャーフェスティバルは、大きく3つの“アドベンチャー”で構成され、メインイベント会場の湯檜曽公園で行われる「会場アドベンチャー」、みなかみの名物“ラフティング”や“ブリッジバンジージャンプ”など、お好きな体験メニューを選んで楽しんでいただける「お好みアドベンチャー」、競技を通して冒険体験をしていただく「里山アドベンチャー」の3つがあります。
今回は里山アドベンチャーの競技の一つとして行われた「アドベンチャーレース」について書きたいと思います。
昨年から、このアドベンチャーレースのレベルを「初心者でも大丈夫。テーマはENJOY!!」とし、地図読みも道路地図が読めれば大丈夫、体力的には30分ゆっくりジョギングできたらオッケーというファンなレースに変更しました。
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(コースディレクターの田中陽希氏。安全に、楽しくレースをして貰う為に、レースのルール説明と安全説明をします)

今年は、昨年のレースの評判が良かった影響なのか、全部で20チームが、このレースに参加してくれました。
今回のレースのディレクターはアドベンチャーレース日本代表、チーム「イーストウインド」の次期キャプテン田中陽希氏、レースは先ず、ディレクターのルール説明および安全説明から始まりました。
そして、午前8:00、今年もスタッフが知恵を絞りに絞って考えた、楽しいアクティビティ満載のアドベンチャーレースがいよいよスタートしました。
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 (午前8:00、レーススタート。最初は「パークオリエンテーリング」。この3分後、ハンター3体が投入されました)

最初のアクティビティーは「パークオリエンテーリング」、簡単に言うと、会場の湯檜曽公園内で行うオリエンテーリングです。
昨年と違うのは、スタートの3分後に、3体の「ハンター」が投入され、そのハンターに捕まってしまうと、ゴールタイムに数分のペナルティーが付けられてしまうというところです。
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  (今回のハンターは、“しんご”ハンター、“まー”ハンター、“くらっち”ハンターの3体。「さぁ、集中していこうぜ」)

なので、レーサーはハンターに捕まらないようにと、必死に逃げる訳ですが、ハンターも上下ウェットスーツに、滑りやすいブーツ姿で、全力疾走を繰り返したため、最後は相当ヘバッていました。
今回の「パークオリエンテーリング」は、ハンター3体を送り込んだおかげなのか、全チームが昨年よりも早く、このパークオリエンテーリングを終えて、次のセクションへと進んでいきました。
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     (暑さでヘバる“くらっち”ハンター。「ハンターなのにヘバッてますけど何か?」)

次のお楽しみはゴムチューブにしがみついてのターザン&ダイブ。
このアクティビティーは、取っ手付きのゴムチューブターザンにしがみついて、川に浮かべた輪っかの的に向かって行き、タイミングよく手を放してダイブするというものなのですが、これが非常に楽しく、レース前に下見をした時に、僕は必要以上にテストダイブを繰り返しました。
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(全ては手を放すタイミング。手を放したら、後は運命に身を委ねましょう。結果は神のみぞ知る)

続きましては、一変して“静”のアクティビティーで、写真撮影です。
しかし、ただの写真撮影ではなく、チームメンバー全員で“アドベンチャー”を表現してもらいます。
そして、レース終了後、全チームの写真をスタッフ全員で見て、どのチームが最も“アドベンチャー”を上手く表現しているかを審査します。
どのチームも、甲乙つけ難い感じで、実際、僕も、どのチームに投票するか相当迷いました。

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(僕が一票を投じたチームの一枚。ただ単に山が好きだから選んだわけではなく、仲良し感が良く伝わってきました)

お次は、今回のレースの目玉アクティビティーの一つ、アヒルちゃんのスラロームレースです。
各チーム、持参したアヒルちゃんを川に浮かべ、水鉄砲とうちわを使って、アヒルちゃんを誘導し、スラロームゲートを通過させていきます。
本物のラフティングレースのスラローム同様、ゲートに接触したり、ゲートを不通過の場合は減点となります。
この競技、選手の皆さんも頑張りましたが、それ以上に頑張ったのがアヒルちゃん達です。
時に水をかけられ、時に強風にさらされながらも頑張った、アヒルちゃん達に拍手を送りたいと思います。

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(ゲート設置は、何と、女子ラフティングチーム「Gratias!」キャプテンの森孝恵さん。アヒルちゃんも大満足なコース)

アヒルちゃんレースの後は、少し東屋で一休み。
ここでは、レーサー1人に対して1つのお菓子が用意されていて、それを食べてもらいます。
ただ、そのお菓子の中に、6個だけ“わさび入り”の“当たり”が紛れ込んでいて、運良くその“当たり”を引き当てたチームには、ゴールタイムから10分をマイナスするというボーナスポイントが与えられます。
これが“ラッキー”と思うか、“不運”と思うかは“あなた次第”です。

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(見事“当たり”を引き当てると、この様な顔になるようです。当たりを引き当てた6名の皆さん、おめでとうございます)

一休みした後は、スキー場の駐車場まで移動し、“巨大あみだくじ”からの、その先に待つ“課題”に挑戦します。
あみだくじを一つ選び、それをたどっていくと、その先に課題が書かれた紙があり、その課題にチームで一丸となって挑戦します。

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 (巨大あみだくじ。簡単な課題は一つもありませんが、その課題が得意な人がいるチームにはラッキーな課題も)

課題は全部で10種類あり、頭脳系から体力系まで、多種多様で、簡単なものは一つもありません。
とは言うものの、“知恵の輪”をあっさり解いてしまうチームもいれば、“ルービックキューブの一面完成”が中々出来ずに苛立つチームもあって、課題にも、そのチームにとっての“当たり”“ハズレ”があるのかなと思いました。
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 (課題の一つ“バトミントンラリー”。3人で順番に連続10回繋ぐ事が出来れば成功。これが意外と難しいんです)

課題をクリアーしたら、リバーウォーキングで川を下流に向かって歩いて下っていきます。
そして、渇水の影響で、ほんの数十メートルになってしまったラフティング、3人でボートを漕いで、次のアクティビティーへと進みます。
次のアクティビティーは“石積み”で、積んだ石達と一緒に仲良く写真を撮ります。
ここでのポイントは“どれだけ高く石を積むか”で、より高く石を積んだチームほど、より多くボーナスポイントが貰えます。
ただ、石積みに時間をかけすぎると、ポイントは要らないから、石を1、2個積んで、次に行った方が“得”という事にもなりかねないので、どちらが“得”なのか、その辺も考えて、石積みをする必要があります。

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  (「見よ、この見事な石積み」。この高さまで積み上げて、バランスを保っているのが凄いと思います)

“石の積み上げ”の次は、“石のレスキュー”をします。
アドベンチャーフェスティバルのロゴにも登場する“足型のマーク”が描かれた石が川底に沈められているので、それを潜って、レスキューをしてきてもらいます。
この“沈められた石”というのが、絶妙な大きさ、重さの石なので、石を掴んで水面まで上がってきても、石の重さで再び水中に戻されてしまい、そう簡単にレスキューが出来ない様になっています。
石をレスキューして、水から上がってくる姿は、まるで「海猿」、いや、「川猿」でした。

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  (ナイスレスキュー。今年も勇敢な“川猿”の力で、沢山の足型マーク入りの石たちの尊い命が救われました)

最後のアクティビティーは“チロリアントラバース&飛び込み”で、1人がチロリアントラバースで川の右岸から左岸に渡り、残りの2人は、岩壁から滝壺に飛び込んで、泳いで対岸に渡ります。
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(ロープアクティビティーのプロ集団「冒険小屋」のヒロさんとミッチーさん担当のチロリアントラバース。非常に楽しい)

チロリアントロバースの方は、スタートしてしまえば、後はもう、身を委ねるしかないのですが、滝壺への飛び込みの方は「高所恐怖症」の人には、“勇気”でどうこうなる問題ではないので、大変だったと思います。
現に、どうしても飛び込めず、その場から逃亡した方もいたみたいです。
勇気を出して“飛び込む”のも素敵ですが、勇気を出して“逃亡する”という、その“勇気”も僕は素敵だと思います。

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(チロリアントラバースを行わない、残りの2人は飛び込みをします。見た目以上に“高さ”あります)

メイン会場の湯檜曽公園に戻ったら、集めたピースを組み立て、パズルを完成させて、晴れてゴールとなります。
チーム全員で頑張って完成させたジグソーパズルは、まさにそのチームの“頑張った証”、ヘタな記念品を貰うよりも、ずっと思い出に残ると思います。

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(最後の大仕事、頑張って集めたパズルを完成させます。たとえピースが足りなくても、これがチームの頑張った証)

心配された天気も、レース中は何とかもって、今年も大成功の裡にレースを終える事が出来ました。
今年は昨年を大きく上回る、20チームに参加していただき、昨年以上に盛り上がりました。
ご参加いただいた選手の皆さん、本当にありがとうございました。
これに懲りず、また来年も参加していただけたらと思います。

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 (豪華参加賞、豪華賞品を手に全員で記念撮影。順位関係なく、皆、この笑顔。ここがこのレースの良い所です)

スタッフの皆さんも、本当にお疲れ様でした。
コースディレクターのよーき君は、睡眠時間を削ってレースの準備をし、重圧を背負い、特に大変だったと思います。
素晴らしいスタッフの皆さんのおかげで、素晴らしいレースになりました。

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  (アヒルちゃん達もしっかりと表彰します。惜しくも表彰台を逃したアヒルちゃん達も、表彰式を盛り上げます)

選手の皆さん、スタッフの皆さん、ご協力いただいた全ての皆さん、そして、忘れてはならないアヒルちゃん達、本当にありがとうございました。
来年は、更に楽しい、ファンなレースになる気がします。
これからもアドベンチャーフェスティバルと里山アドベンチャーレースが永遠に続きます事を切に願っております。

2012年10月9日 倉田文裕

Evento principale 「ハセツネを前に思う事」

10月2日、今年の4レース目、日本山岳耐久レース~長谷川恒夫CUPを前に、一度、群馬県みなかみ町から実家のある長野県松本市に戻り、10月4日までの3日間を実家で過ごしました。
2日の朝に、みなかみ町から松本市へ戻ったのですが、その途中、少し遠回りをして、長野県諏訪市にある「諏訪大社」に立ち寄り、ある“大事な用”を済ませてから松本へと戻りました。
その“大事な用”と言うのは、以前、“Fascino fortunato 「お守り」”というタイトルで、ブログでも紹介させていただきましたが、「諏訪大社」で授けられている「克栗お守り」という「スポーツ選手必勝御守」の今持っているモノを納めて、新しいモノを授かってくるという事でした。
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(新たに「お守り」を授かりました。1年間僕を守っていただきありがとうございました。また1年間宜しくお願いします)

返納した“お守り”は、昨年、知り合いの方から戴いたものだったので、自分で諏訪大社を参拝するのは、今回が初めてでした。
御柱で有名な「諏訪大社」ですが、流石に“全国各地にある諏訪神社総本社”であり、“国内にある最も古い神社の一つ”と言われているだけあって、想像以上に立派な境内で、ビックリしました。
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(初めて参拝した諏訪大社は非常に居心地が良く、とても心が穏やかになりました。「やっぱり僕は日本人だなぁ」)

せっかくなので、境内を見て回ったのですが、その中で一番目を引いたのが、江戸時代中後期の力士「雷電為右衛門(らいでんためえもん)」の像でした。
恥ずかしながら、僕は、この大相撲史上未曽有の最強力士の名前を知らなかったので、家に戻ってから、その通算成績(45歳で引退するまで、優勝27回、勝率9割6分2厘)を知って更にビックリしました。
身長197cm、体重170kgの筋肉質な巨漢だったと伝えられていますが、像の前に貼られている「雷電為右衛門(らいでんためえもん)」の原寸大の手形の大きさを見ているだけでも、十分その凄さが伝わってきました。
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(この手の大きさに加えて、この指の太さ。この手形を見ただけでも、化け物みたいに強かったのがわかる気がします)

2日は諏訪大社とお守り、そして「雷電為右衛門(らいでんためえもん)」の像に力をもらって松本に向かい、3日は信頼する整体の先生の所に行き、4日の午後にみなかみへと戻りました。
松本に滞在中、2日と4日は実家近くの城山公園内を、3日は近所のトレイルを久しぶりに走りに行き、慣れ親しんだ空気の中で、存分に癒されてきました。
今日(5日)は、これから新潟県湯沢町でスノーカントリートレイルの打ち合わせがあり、明日(6日)、東京に向かい、明後日(7日)のレースに臨みます。
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(城山公園、アルプス公園、芥子坊主公園のトレイルも走りました。やっぱり慣れ親しんだトレイルは落ち着きます)

今年は、ここまで3つのレース(第1回新緑の奥武蔵トレイルラン第1回日本百名山・両神山麓トレイルラン第2回美ヶ原トレイルラン&ウォーク)に出場し、それなりの結果を残す事が出来ましたが、日本山岳耐久レースはこれまでのレースと比べ物にならないほど、別次元のレースなので、何の参考にも、自信にもなりません。
僕がこのレースに臨むときに掲げる目標は毎回同じで、それは「前の年の自分に勝つ」です。
昨年は、日本山岳耐久レースのすぐ後に、アドベンチャーレースの世界選手権がひかえており、残念ながら本レースには出場できませんでした。
なので、今年は2年ぶりの出場となり、目標も「昨年の自分に勝つ」ではなく、「一昨年の自分に勝つ」です。
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(一昨年のゴールシーン。この時も自分の全てを出し切ってゴールしました。今年も先ずはこの時の自分を越える事)

ケガもなく、体調も悪くないので、良い状態で今年のメインレース「日本山岳耐久レース」に臨めそうです。
とにかく「一昨年の自分に勝つ」、それだけを考えて、“Passo a Passo 一歩一歩”、71.5km先のゴールを目指して、頑張りたいと思います。
それでは、奥多摩の大自然を楽しむ、“71.5kmの旅”に行ってきたいと思います。
「さぁ、勝負だ、2年前の倉田文裕!!」

2012年10月5日 倉田文裕

Viaggio di excitatory 「興奮の旅 in 八ヶ岳」 早朝ランニング編

“興奮の旅”で企画された“興奮イベント”は赤岳登山だけではありませんでした。
他にも幾つか楽しい企画が用意されていて、今回の“早朝ランニング”もその一つでした。
ただ、“早朝”と謳っていますが、実際は前日の夜、皆、寝る時間が遅かったせいで、誰も早朝に起きる事が出来ず、普通に“午前ランニング”になってしまいました。
この辺の緩さも、この旅の良い所で、「まぁいっか~」「楽しも~」という空気が僕にとっては興奮ポイントでした。
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 (“興奮の早朝ランニング”のドレスコードは“ド派手なタイツ”。この2人のタイツの興奮度は群を抜いていました)

ここでの興奮ポイントは、皆でド派手なタイツを穿いて思いっきり目立って走り、「もの凄く速く走る、クレイジーな集団発見」と周りに見られるようにする事でした。
上の写真を見ていただければわかると思いますが、タイゾーさんとワッキーのタイツは特に目立っていました。
僕はと言うと、派手なタイツを持っていなかったので、ニューハレのカラーテープをレースの時以上にベタベタ貼って走りました。
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(出発前の集合写真。因みに僕は6色のカラーテープを貼って対抗しましたが、タイゾーさんとワッキーに完敗でした)

コースは“興奮の家”から富士見高原リゾート「鹿の湯」まで行って、“興奮の家”に戻るという全長約15.5kmの全て舗装路のコースで、キツくなったら、その場待機、途中離脱オッケー、無理せず走れる人だけ全部走りましょう、という“ゆる”サバイバルラン的なものでした。
決して競争ではなく、ペースはジョグペース、皆で話をしながら走れる位のスピードだったので、終始楽しく走る事が出来ました。
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   (一番大事なのは、みんなが笑顔な事。写真では伝わりにくいですが、結構な傾斜を興奮ランしています)

八ヶ岳の麓という場所柄、ゆる~い上り坂がなが~く続くところが一ヶ所ありました。
その“がんばり坂”を駆け上がる所が、このコースで一番キツイ所だった訳ですが、加えて、その坂が“走れてしまう”絶妙の斜度だったのが、更に厄介で、歩くに歩けず、皆、この坂には相当苦労していました。
僕は、この坂を上っている時のタイゾーさんの「これは修行だね」という一言がとても印象的で、前日の“興奮登山”の疲労が残る中で、それでも頑張って、この“がんばり坂”を上っているんだなという事がヒシヒシと伝わってきて、その“頑張り”にとても感動、否、興奮しました。
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  (鹿の池のスワンに乗って「ハイポーズ!」。この時がこのランの最中でもっとも興奮度が上昇した瞬間でした)

この日の前夜、お酒が飲めない僕以外は、皆、それなりにお酒を呑んでいたので、体調が万全ではなく、無理はしないという事が暗黙のルールだった“興奮ランニング”は、5人のスタートから、1人減り、2人減り、折り返し地点の富士見高原リゾートに着いた時にはタイゾーさん、ワッキー、僕の3人になっていました。
それでも僕達3人は“興奮メンバー”を代表してここまで来たと思っていたので、“興奮メンバー全員の魂”をそこに置いて“興奮の家”へと引きかえしました。
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 (「僕たちの力だけでここまで来れた気がしない」「さぁ“興奮メンバー”全員の魂と気持ちをここに置いて帰ろう」)

往路は苦しめられた“がんばり坂”も、復路は下り基調で、“快適坂”に変化しました。
“快適坂”の上で、無理せずに待っていたミヤさんと合流し、4人で坂を気持ち良く下り、“興奮の家”へと戻りました。
往復約15.5km、所要時間1時間42分、天気も最高で、興奮度マックスの非常に楽しいランニングでした。
“興奮の旅”について、「赤岳登山」「早朝ランニング」と2回に亘って書きましたが、まだ書き足りない事が結構ありますので、それらの事も、追々、興奮が冷めないうちに、書いていきたいと思います。

2012年10月2日 倉田文裕
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