2013年06月

Potere di uomo 「人間の力」

前回、「自然の力」というタイトルで自然の偉大さや素晴らしさ、更には怖さみたいなものについて書きましたが、今回は「人間の力」というタイトルでスノーカントリートレイルのルート上を調査の為に歩き回っている中で感じた「人間の力」の凄さみたいなものについて書きたいと思います。
前回も書きましたが、調査の為に自然の中を歩いていると改めて自然の大きさと言うか人間の小ささみたいなものを感じる事があります。
人間の文明がどんなに発達しても、その文明を一発で破壊してしまうパワーが自然にはあり、人間は常に自然の中では謙虚でなければならないと思うのですが、それでも、たとえどんなに小さな力でも、沢山の人の力が一つに集結し、更にそこに人の英知が加わると、大自然にも負けずとも劣らない存在感をもった光景を人は生み出す事が出来ると感じます。
今回はそんな大自然の中でも強烈な存在感を放っている「人間の力」によって生まれた光景を幾つか紹介したいと思います。
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(三国川ダム。粘土や岩石を積み上げて造る“ロックフィルダム”。ダムマニアではない僕でもゾクゾクする光景です)

最初の光景は新潟県南魚沼市清水瀬にある光景で、「三国川(さぐりかわ)ダム」という巨大な建築物です。
このダムは粘土や岩石を積み上げて造る、いわゆる“ロックフィルダム”という種類のダムで、堤高は119.5mあります。
僕の住んでいる群馬県みなかみ町にある「奈良俣ダム」も同じ“ロックフィルダム”で、堤高は「三国川ダム」のそれよりも約40mも高い158.0mありますが、「奈良俣ダム」の迫力にも全く引けを取らない迫力が「三国川ダム」にもあると思います。
このダムがある三国川はキレイな水で親しまれ、農業や漁業に大変役立ってきましたが、大きな洪水で大暴れしたり、日照りで水不足になり、人々を困らせた事が何度もあったそうです。
しかし、この「三国川ダム」が出来たおかげで大雨が降っても安心して生活でき、人々の暮らしの中で大切な水や電気を安定して供給できるようになったそうです。
僕はいわゆる“ダムマニア”ではありませんので、こういった歴史はつい最近まで知りませんでしたが、歴史を知れば知るほど“人間の力”の凄さというのがわかるなと思いました。
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(「しゃくなげ湖」の南側にある巨大な法面。大自然という巨大なキャンパスに人間が描いた壮大な絵画は圧巻です)

2つ目の光景は「三国川ダム」のダム湖「しゃくなげ湖」の南側に広がる法面(のりめん)です。
「しゃくなげ湖」は三国川ダムの建設によって河川が堰き止められた結果出来上がった湖ですが、その湖の南側にある法面はある意味「三国川ダム」と同じ位の迫力があります。
この法面はダムに使われている石(ロック材)をこの場所から採集した結果生まれたものらしいのですが、実際にこの法面を目の当たりにすると、「一体どうやってこの急斜面から石を採集し下まで下ろしたの?」と聞きたくなるくらいの斜度と高さがあります。
そこだけ木が生えていない、明らかに人工的なものを感じさせるその光景は自然の中にあっては不自然な光景なのかもしれませんが、かえってそれがこの法面の存在を引き立たせています。
南魚沼市にお越しの際は是非「三国川ダム」と、この「法面」の迫力のある光景をご覧になっていただければと思います。
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(松之山街道の途中、鉄塔を真下から見上げた光景。自然の中でこんな光景が見れるのはクモの巣くらいでしょうか)

最後は新潟県十日町市の古道「松之山街道」を歩いている途中に真上を見上げると見える光景です。
送電線の鉄塔というのは山間の地域ならばどこにでもあるものだと思いますが、その鉄塔を真下から見上げるという行為をした事がある人はあまりいないのではないでしょうか。
1996年に文化庁から「歴史の道百選」に選ばれた古道「松之山街道」ですが、現在散策道として整備されている区間は松代熊越山(くまごえやま)から太平(たいへい)間の770mと菅刈(すがかり)から犬伏(いぬぶせ)間の2,354mですが、今回のこの光景は後述の菅刈-犬伏間の稜線上にあります。
真下から見上げる鉄塔はご覧の通り見事なまでの幾何学模様で、万華鏡を覗き込んだ時のような規則正しい模様をしています。
自然の中ではまずお目にかかれない、ある意味不自然なくらい規則正しい模様が自然の中に存在するので余計に凄いと思うのかもしれません。
そもそもこんな所にこんな巨大な建造物を建てた事、その鉄塔と鉄塔の間に電線を渡す事自体が凄い事なのですが、そこに触れるとキリがないので今回は触れませんが、それも含めて「人間の力」って凄いなと僕は思います。
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 (最後にオマケでちょっとホッとする田舎の風景を一つ。田んぼの中に描かれた人間と自然がコラボした芸術作品)

これから標高の高い所も雪が融けはじめ、少しずつそういった所にも調査に行く機会が増えるかと思いますが、僕の師匠、田中正人さんの言葉、「自然の中では常に謙虚であれ」という言葉を肝に銘じ、どんなに頑張っても「人間の力」<「自然の力」なんだという事を忘れる事なく自然の中にお邪魔して行きたいと思います。

2013年6月24日 倉田文裕

Naturale potere 「自然の力」

今年の8月3日、いよいよスノーカントリートレイルのスルーハイクイベントが始まります。
今、僕はルート上のどこに、どんな道標、もしくはマークが必要なのかを調べる為日々歩き回っています。
ルート上には「巻機山」や「越後駒ヶ岳」、「苗場山」など標高の高い山が結構あり、それらの山にはまだまだ沢山の雪が融けずに残っているので、そういった所にはまだ調査には行けませんが、スノーカントリートレイルは全長280kmもある壮大なルートですので、もう雪の無い標高の低い山や平地の街中、田園地帯みたいな所も沢山あるので、先ずそういった所から調査を進めています。
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(6月5日の新潟県魚沼市の「銀の道」。駒の湯の方から登りましたが、残雪が多く銀山平には降りれませんでした)

調査の為に自然の中を歩いていると改めて自然の大きさと言うか人間の小ささみたいなものを感じる事があります。
人間の文明がどんなに繁栄しても、その文明を一瞬で崩壊させてしまうパワーが自然にはあり、人間は常に自然に逆らう事なく、より自然に近い状態で生きていくべきなんだと言われている気がするのですが、その自然の力によって長い年月をかけて生み出された「奇跡の光景」を目の当たりにすると更にその思いが強くなります。
今回紹介するのは、新潟県津南町の「見倉橋」から見える光景と同県南魚沼市の「五十沢キャンプ場」近くの川岸にある光景、そして群馬県みなかみ町の「赤谷越」にある光景の3つです。
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(見倉橋から見える光景。中津川の川沿いにある大きな岩の上に巨大な流木が絶妙なバランスで乗っかっています)

先ず、新潟県津南町の「見倉橋」から見える光景ですが、橋の途中から中津川の下流の方を見ていただくと多分見えるかと思います。
なぜ「見えます」という表現ではなく「見えると思います」という表現なのかと言いますと、その光景が「岩の上に乗っかった巨大な流木」というものなので、もしかしたら、今はもう川の増水などでその流木が岩の上から消えてるかもしれないからです。
角の取れた丸い岩の上に2m弱の巨大な流木がどうやってあのように上手い事乗っかって、尚且つバランスをとっているのか、不思議で仕方ありませんが、恐らく色々な偶然が重なって生まれた“奇跡の光景”なんだろうなと思います。
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(五十沢キャンプ場の近くにある光景。もはや岩と言う言葉では片付ける事が出来ないくらい半端なくデカい岩です)

次に南魚沼市の「五十沢キャンプ場」近くの川岸にある光景ですが、タイトルを付けるとしたら「半端なくデカい岩」と言ったところでしょうか。
こんな巨岩が“どこから”“どうやって”この場所にやって来たのか、僕には想像すらできませんが、岩の周りが削られて丸くなっている所を見ると、気の遠くなる位の歳月をかけてこの場所まで転がって来たのかもしれないなと勝手な想像をしてみたりもしています。
その威圧感が写真では伝わり難いのが残念ですが、とにかくその大きさに圧倒され、“自然の中での人間の無力さ”みたいなものを実感できる光景だなと僕は思っています。
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(みなかみ町の「仏岩」。スゴイ形をした、スゴイ大きな岩が、スゴイ場所に鎮座していて、特別な存在感があります)

最後に群馬県みなかみ町の「赤谷越」にある光景ですが、この場所には「仏岩」と呼ばれる巨大な岩が存在します。
その岩が山の中腹や裾野に存在するのならば、それほど驚く事も無いと思うのですが、それが「仏岩ポケットパーク」から「吾妻耶山」へと続く登山道のすぐ脇、細い稜線上に存在しているのでとても驚かされます。
「仏岩」という名前の由来ですが、「法衣(ほうえ)をまとった修行僧に似ているから」だそうです。
上の写真の様に岩の真下から上を見上げてみても、「仏岩トンネル」の西側の出口付近にある「仏岩ポケットパーク」から岩を遠目に眺めて見ても、正直、その名前の由来はわかりませんが、とにかくこの岩のある“場所”“形”“大きさ”が普通ではないので、特別な存在感みたいなものを感じられる光景なのだなと思います。
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(人間の小ささと自然の大きさを感じさせる光景。“自然の中で人は常に謙虚であるべき”と肝に銘じたいと思います)

自然の中に居れば居るほど自然の偉大さや素晴らしさみたいなものを感じると同時に自然の怖さみたいなものも感じますが、人はどう頑張っても自然には勝てないという意味では「自然の中で人は常に謙虚でいなければならない」と言われている気がします。
これから雪が融けて標高の高い所に行く機会が増えると思いますが、無理をして自然の機嫌を損なわないよう謙虚に自然の中にお邪魔して行こうと思います。

2013年6月17日 倉田文裕

Evento speciale 「トレランイベント in 谷川岳」

先日、トレイルランニングの情報サイト「トレラン王国」の「トップランナー」というコーナーで私、倉田文裕の事を紹介をしていただきましたが、その中でも書かれている通り、僕の故郷は小学校一年生から高校卒業までを過ごした長野県の松本市で、今僕が生活しているここ群馬県みなかみ町は僕にとっては第2の故郷と言えます。
そのみなかみ町には日本百名山の一つ「谷川岳」があります。
みなかみ町には沢山の見所がありますが、谷川岳はその中でも圧倒的な存在感を放っているみなかみ町のシンボルだと思います。
イベントピックアップ
(7月6日、7日の両日、群馬県のみなかみ町でトレイルランニングのイベントを開催します。皆様、是非お越し下さい)

今回、その谷川岳の麓、谷川岳ロープウェイのベースプラザから一ノ倉沢までのフラットなトレイルを一緒に楽しく走りましょうというイベントを開催させていただく事になりました。
イベント名は「トレイルランナー倉田文裕選手と一緒に走る!初めてのトレイルランニング」となっていますが、初めての方でなくても全然オッケーです。
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(名峰谷川岳の麓、湯檜曽川沿いのアップダウンの少ない気持ちの良いトレイルを一緒に楽しくジョギングしましょう)

日時は7月6日の土曜日と7月7日の日曜日の両日で、6日は14:00~、7日は10:00~開催します。
参加費は保険代として400円だけいただきます。
走った後にはみなかみの温泉へと送迎をさせていただきますので、みなかみ町のもう一つのシンボル、温泉を楽しんでいただければと思います。
予約は「デッカーズジャパン合同株式会社 Teva」、japan@teva.comまでお願いします。
チラシでは締切が6月15日となっておりますが、告知が遅れてしまったので、締め切りを延ばし、15日以降も受付をさせていただきたいと思いますので宜しくお願い致します。
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(Tevaの革新的シューズ「TevaSphere」。イベント当日はこのシューズの素晴らしさもお伝え出来たらなと思います)

因みに7月2日は「谷川岳の日」で、1920年7月2日に藤島敏男・森喬(日本山岳会)の2名が谷川岳初登頂を果たしたことに記念するそうです。
また7月1日の月曜日~7月7日の日曜日までの1週間は「谷川岳ウィーク」という事で様々なイベントが開催されます。
ここでその全てのイベントを紹介する事は出来ませんが、詳しくはこちらをご覧いただければと思います。
谷川岳ウィーク
(7月2日の「谷川岳の日」を含む7月1日~7日の1週間は「谷川岳ウィーク」です。様々なイベントが行われます)

7月6日、7日の両日、皆さんとみなかみ町でお会い出来る事を楽しみにしています。
湯檜曽川沿いのアップダウンの少ない気持ちの良いトレイルを一緒に楽しくジョギングしましょう。

2013年6月10日 倉田文裕
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