僕はここ数年、その年に出場するレースでの目標を、その時の自分の力量や前年の結果等から判断して、年始に決めるようにしています。
そして、その目標に向かってトレーニングを積み、レースに臨み、年末には目標に対しての結果はどうだったのかを振り返るようにしています。
今年も“目標に対しての結果はどうだったのか”、また、“内容はどうだったのか”という事を順を追って振り返ってみたいと思います。


☆ パタゴニアエクスペディションレース 2012 目標:3位以内 結果:2位
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 (田中正人さん、田中陽希さん、和木香織利さんという最高のチームメートに恵まれ、最高のレースが出来ました)

昨年11月、僕はこのレースへの参戦を最後にチームを辞める事を決意しました。
昨年2月に行われた同レースでイーストウインドは5位に入りましたので、今年のレースでは3位以内に入る事を目標にレースに臨みました。
結果はこのレースで4連覇を果たしたイギリスチームに次ぐ2位で、目標の3位以内に入る事が出来ました。
“日本アドベンチャーレース界のパイオニア”田中正人さん、“日本アドベンチャーレース界の至宝”田中陽希さん、この2人の日本アドベンチャーレース界を牽引するレーサーに、和木香織利さんの英語力、昨年までのレース経験、色々な要素がプラスに働いて2位という結果を残す事が出来ました。
僕が海外のアドベンチャーレースに参戦するのは、恐らく、この「パタゴニアエクスペディションレース2012」で最後になると思いますが、間違いなく今後の僕の人生において大きなアドバンテージを与えてくれる素晴らしいレースになったと思います。

※パタゴニアエクスペディションレース2011の模様がNHKのBSプレミアムで再放送されます。
ハイビジョン特集 「シリーズ 極限を駆ける パタゴニア 世界の果ての冒険レース」 2013年1月29日(火) 15:05~16:34
 



第1回新緑の奥武蔵もろやまトレイルラン 目標:3位以内 結果:2位

日時 2012年5月13日(日)
種目 21km男子18歳~39歳
タイム 1:46’36
順位 2位
男子順位 3位
総合順位 3位
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(今年の初戦。トレイルだけでなく、林道、舗装路と全てのサーフェースで速くなって行かねばならないと思いました)

今年のレース初戦、昨年12月の鋸山のレースから半年間あいだが空いて、久しぶりのレースでした。
コースは半分近く舗装路と林道で、スタートからロードランナー系の人たちが一気に抜け出して行き、ついて行ったら潰れると思ったので、僕は「トレイルで勝負」と自分に言い聞かせて、ロードは我慢の走りを続けました。
トレイルに入ると普段ロードを主戦場としているランナーが徐々に落ちてきて、僕の順位は自然に上がっていきました。
残り数kmで順位は2位まで上がっていて、1位のランナーの背中も見える所まで差が詰まっていました。
そして残り1kmの所で追いつき、一度は後ろにピッタリくっつきましたが、そこでスパートされ、必死に喰らいつこうとしましたが離され、12秒の差をつけられて2位でゴールしました。
国内のレースは、このレースのようにロードや林道を含むレースが大半で、100%トレイルだけというレースは珍しいことなので、「ロード」「林道」「トレイル」を万遍なく速くしていかないといけないと思ったレースでした。



日本百名山・両神山麓トレイルラン 目標:3位以内 結果:1位

日時 2012年5月27日(日)
種目 20km男子18~39歳以下
タイム 2:17’11
順位 1位
男子順位 1位
総合順位 1位
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(トップランナーが出ていない小さなレースでの優勝で自信にはなりませんでしたが、次に繋がる走りが出来ました)

今年の2戦目、このレースはスタート直後、舗装路が数km続き、そこからトレイルの周回コースに入っていくのですが、周回コースに入ってしまうと、自分と同じ周回のランナーと周回の違うランナーがごちゃ混ぜになって自分の順位が把握し難くなってしまうので、舗装路ではトップと離れすぎないように注意しました。
レース中は、皆が苦しい時、苦しい場所で自分は頑張ろうという事だけを考え、キツイけれどもキツすぎないペースを意識して走りました。
スタート直後の舗装路では順位が5位くらいでしたが、1周目、2周目、3周目と自然と順位が上がっていき、最終的にはトップでゴールする事が出来ました。
トップランナーが出ていない小さなレースでの結果だったので、自信にも何にもなりませんでしたが、次のレースに繋がる良い内容の走りが出来たと思いました。



美ヶ原トレイルラン&ウォーク in ながわ 目標:3位以内 結果:2位

日時 2012年8月25日(土)
種目 70kmの部
タイム 8:40’31
順位 2位
男子順位 2位
総合順位 2位
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(トレーニング不足で臨んだレースで、70kmを動き通せた事、2位という結果を残せた事は少し自信になりました)

今年の3戦目は8月に入って、カッパCLUBでの仕事が朝から晩まで忙しく、思い通りのトレーニングが全くと言っていいほど出来ていなかったので、テーマは「70kmをマイペースで動き通す」、そして目標は「完走」と決めて走りました。
「マイペース、マイペース」「我慢、我慢」という事を強く意識して、“自分のペースを崩さない”という事だけを考えて走り、最後はトップランナーに地力の差を見せつけられる結果になりましたが、トレーニング不足で臨んだレースで、70kmを動き通せた事、トップランナーと渡り合えた事、2位というまずまずの結果を残せたという事は、少し自信にもなりましたし、更に上に行く為には何が必要で、どうしなければならないのかという事もわかった気がしました。



日本山岳耐久レース 目標:8時間30分以内・10位以内ゴール 結果:8時間34分・18位

日時 2012年10月7日(日)、8日(祝)
種目 男子総合
タイム 8:34’38
順位 18位
男子順位 18位
総合順位 18位
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(正直、惨敗レースでしたが、来年への手応えと自分自身の成長という意味での手応えを感じられたレースでした)

今年の4戦目で、メインレースの「日本山岳耐久レース」はレース中盤に脱水症状になってしまい失速、8時間30分をきる事も、トップ10に入る事も出来ず、正直、「惨敗」でした。
“8時間30分をきる事”、“トップ10に入る事”を目標にレースに臨み、又、それが出来ると思っていたので、結果はとてもショックでしたが、来年のこのレースへの手応えと、自分自身の成長を感じられたという収穫、それに明確な課題も見え、“ショック”以上に“ワクワク”するレースでした。
結果も、内容も、ボロボロで、応援して下さった方々に、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、来年のこのレースへの手応えと、自分自身の成長という意味での手応えを十分感じる事が出来たレースでした。



裏磐梯山岳耐久レース 目標:1位 結果:1位

日時 2012年11月4日(日)
種目 50km(山岳コース)
タイム 6:16’08
男子順位 1位
総合順位 1位
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 (トレーニングの一環として、マイペースより1段階上のギアで走りました。来年もここを走りに来たいと思います)

このレースは、“「自然の中での遊びは自己責任」”と銘打ち、トレイル上にコース案内板、エイドステーションが一切設置されていない“ノンサポート・トレイルレース”なので、選手は自分で必要な装備を全て背負い、自分で地図を読みながら進まなければならないという、少し特殊なレースです。
トップ選手も出て来ない小さなレースで、優勝しても何の自慢にもならないので、トレーニングの一環として、このレースを走ろうと思い、2日前まで普通にトレーニングをして、敢えて調整とか疲労抜き的な事はせずに臨む事にしました。
スタート直後、集団から抜け出して、1人で走り始めてからは、マイペースよりも1段階上のギアに切り替えて、「これで追いつかれたり、抜かれたりしたら、その人には敵わない」というペースを保つように心掛けて走り、今年最後のレースを無事に1位でゴールする事が出来ました。
このレースの雰囲気、特殊性、そして晩秋の絶景トレイルを堪能しに、来年も是非このレースに出場したいと思いました。


こうして振り返ると、10月の日本山岳耐久レース以外は目標の順位をクリアーでき、まずまずの結果だと思いますが、やはりメインレースで結果が残せなかったというのは非常に悔いが残りますし、悔しいので本番で実力を出し切れる精神的な強さというのも身に付けて行きたいと思います。
来年は、当然の事ながら、今年以上の結果が求められるので、今年見つかった課題と露呈した弱点を一つ一つクリアーして行く必要があります。
その一つ一つの課題と弱点をクリアー、克服できれば、自ずと結果は付いてくると思いますので、更に成長した姿を皆さんに見せられるように頑張りたいと思います。
来年も、変わらず「Passo a passo」、 一歩一歩着実に夢への階段を上がって行きたいと思います。
皆様、今年一年本当にお世話になりました。
来年、2013年も、私、倉田文裕と私のブログ「Passo a passo 一歩一歩」を何卒宜しくお願い致します。

2012年12月30日 倉田文裕