文筆家であり登山家でもあった深田久弥の著名な山岳随筆「日本百名山」。
その百個の山の名前を全て知らなくても、「日本百名山」という言葉やその存在を知っている人は沢山いらっしゃると思います。
その「日本百名山」を2014年の春~秋にかけて、1シーズンで全ての山に登ってしまおうという途轍もない事に挑戦しようとしている男がいます。
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(田中陽希さん。30歳。現在、群馬県みなかみ町を拠点に、国内唯一のプロアドベンチャーレースチームで活躍中)

その壮大なプロジェクトの名前は「Great Traverse ‐ 日本百名山 ひと筆書き」。
そしてこのプロジェクトの主人公は田中陽希さん、世界を舞台に活躍するプロのアドベンチャーレーサーです。
この「1シーズンで全ての山に登る」という事自体凄い事ですが、彼の挑戦の凄い所は山と山の間の移動も全てが自力であるという所です。
陸路は徒歩、間に海がある場合はシーカヤック、つまり動力は全く使わず、自力で全てを繋いでしまおうとしているのです。
実にアドベンチャーレーサーらしい発想だと思いますし、流石世界で戦うアスリートだなと思います。_N6U6050
(イーストウインドのエースとしてパタゴニアンエクスペディションレースに4年連続出場。世界で戦うリアルアスリート)

スタートは2014年4月1日、鹿児島県・屋久島・宮之浦岳を出発し、北上しながら百名山全てに登り、10月の末から11月上旬に北海道・利尻島・利尻岳に到達を予定しているそうです。
このプロジェクトの主人公田中陽希さんは僕の先輩アドベンチャーレーサーであり、先輩リバーガイドでもあります。
今から5年前、僕がプロアドベンチャーレースチーム「イーストウインド」に入るため、群馬県みなかみ町へと越してきた時からイーストウインドでもカッパCLUBでも大変お世話になってきました。579475_416922088414605_360973106_n
(アドベンチャーレーサーとして活動をする傍ら、みなかみ町のカッパCLUBではリバーガイドとしても働いています)

身体能力、忍耐力、ナビゲーション能力、どれをとっても国内トップクラスで、彼に敵うアドベンチャーレーサーは日本国内では見当たりません。
一緒に海外のレースに出場する中で、彼の凄さを沢山目の当たりにしましたが、その中でも特に凄いと感じたのはマウンテンバイクのライディング能力とカヤックのパドリング力、そしてナビゲーションと呼ばれる地図読みの力でした。
フルマラソンで彼よりも早く走れる人は沢山いると思いますし、100mを彼よりも早く走れる人も沢山いると思いますが、アドベンチャーレースの要素で彼に勝るアスリートは日本にはいないと思います。
良くその競技をやる為に生まれてきたような人を“〇〇の申し子”と言いますが、田中陽希さんは正に“アドベンチャーレースの申し子”だと僕は思います。
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(田中陽希選手のマウンテンバイクの腕前はサイクリストマガジン「BICYCLE21」の表紙を飾ってしまうほど)

山が好きで、カヤックのパドリング力もあって、目的達成意欲も強い田中陽希さんにとって、このプロジェクトは正に打って付けなのではないかと思いますが、今回のこのプロジェクトを達成するというのは彼の力をもってしても簡単な事ではないと思います。
山も海も天候が変わりやすく、いつも平穏ではないので、思い通りに進めない事もあるでしょうし、疲労によるダメージやケガ等によるアクシデントもあるかもしれません。
でも、そんな時彼の世界の大自然を相手に戦ってきたという経験が大いに役に立つと思います。1236408_474139282692885_1144643548_n
(この旅でどんな困難にぶつかろうとも、彼の世界の大自然を相手に戦ってきたという経験が必ず役立つと思います)

常に有言実行で目標を達成してきた選手ですので、今回も必ずやり遂げてくれると信じていますが、とにかく無事に僕たちの元へと戻って来ることを約束していただき、その上で今回の壮大なプロジェクトを見事に達成していただきたいと思います。
力のない僕はこのブログを通して皆様にこのプロジェクトの存在を知っていただく事位しか出来ませんが、皆様からの声援が田中陽希選手の血となり肉となり、目標達成への力となると思いますので、偉大な挑戦者への応援を宜しくお願い致します。
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(田中選手は応援を力に変える事が出来るアスリートです。この偉大な挑戦者へ皆様の応援宜しくお願い致します)

最後に田中陽希選手本人からメッセージをもらいましたので紹介したいと思います。


「今回のGreatTravers百名山一筆書きというチャレンジは私が二年前に九州の山をひとりで縦走した時に思いついたことで、今は多くの方がサポートや応援、注目をしていただけてビックなチャレンジとなりました。
このチャレンジをしようと考えた一番の理由は今年で八年目になるアドベンチャーレーサー田中陽希をもっと世間にアピールしたい、もっと自分自身を成長させたい、変化を加えたいと強く思い、そのためには生半可なことではなく、かなり強烈なインパクトを与えるものがいいと考えていました。
そんなときに九州での登山がきっかけになったわけです。
ただ、ひとりで孤独に挑戦するよりも多くの方がこのチャレンジにいろんな形で参加していただいた方がより、この百名山一筆書きをやる意義が出てきます。

自己満足の孤独な達成感ではなくて、このチャレンジをいろんな角度からアプローチをしていただいて、関わっていただいたすべての人達がそれぞれのチャレンジに挑戦しよう、できるというきっかけになってほしいと考えてます。
私はまだまだ弱い人間です。
たくさんの人たちとのつながりの中で経験し葛藤し考えて、その時間の百分の1くらいやっと成長していきる力をもらっていると感じてます。
今回の旅でどのくらいの人々とつながることができるかわかりませんが、つながりの連鎖がどこまで広がるか今から楽しみにしています。

最後にスタートからゴールまで7ヶ月間長いようであっという間の時間では、どこまで感じ、表現できるかわかりませんが、予期せぬことの連続でも、笑顔、涙の連続でも、前に進みたいと思ってます!
無理せず意地張らず焦らず落ち込んでも落ち込みすぎず、旅を楽しみたいと思います。
この旅の登場人物が増えますように!皆さんどこかでひょっこり現れにきてください(^-^)/~~


百名山登頂ルート
(田中選手の百名山登頂ルート。移動手段、宿泊、食料、装備、全てにアドベンチャーレーサーらしさが出ています)

出発の準備でお忙しい中、このブログの為に田中陽希選手本人からメッセージをいただきました。
陽希君、ありがとうございました。
全力で応援しています。
頑張って下さい。

2014年3月30日  倉田文裕