大自然の中を進むアドベンチャーレースでは沢山の野生動物に出会います。
2010年のパタゴニアのレースでは、シーカヤックの最中に野生のゾウアザラシの群れを目の前で見ました。
野生のゾウアザラシは小さな島の上でひなたぼっこをしていて、遠目で見ても、その名の通りゾウのように巨体で、すごい迫力でした。
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(間近で見る野生動物の迫力は言葉では言い表せないものがあります。写真の僕の逃げ腰具合が伝わるでしょうか)

僕は近づきたくなかったのですが、一緒にカヤックに乗る田中(正人)さんが「近づいてみよう」と言うので恐る恐る近づいて行くと、一斉にゾウアザラシの群れが海へと飛び込み、姿が見えなくなってしまいました。
海中を泳いで、こちらに近づき、カヤックに体当たりしてくるのではないかとビクビクしていました。
結局、恐れていたような事態にはならなかったのですが、間近で見るゾウアザラシの顔はゴリラみたいで怖かったです。

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    (この後、ゾウアザラシの群れが一斉に海に飛び込みました。水中を泳いでカヤックに突っ込んで
     くるのではないかとビクビクしていました。あの巨体が突っ込んで来たらと考えただけでゾッとします)


一方、陸でも沢山の動物に出会いました。
今年のパタゴニアのレースでは特に牛や馬に多く出会いました。
これは動物全般に言える事ですが、彼らが繰り返し行き来する事で生まれたトレイルを進むと、なるべく最短距離をなるべく最小の高低差で進んでいて、本当に頭が良いなと思います。
今回のレースでも彼らのトレイルを最大限利用して効率よく進み、2位と言う結果を得る事が出来ました。

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    (お馬さんの亡き骸の横でアミノ酸を摂取しています。どんな場面でもアミノ酸の摂取は欠かせません)

他にもビーバーやグアナコ等、日本では出会えない動物に沢山出会いましたが、レース中と言う張りつめた状況の中、彼らのお蔭で一瞬ですが心が和んだ事を思い出します。
ただ、レース中なので、ずっと彼らを見ている訳にはいかず、すぐにレースモードに戻りました。
今度は、レース抜きで、のんびりパタゴニアに行けたらいいなと思います。

2012年5月15日 倉田文裕