アドベンチャーレースでは舞台が大自然なので、プロのアウトドアカメラマンでもレースの最初から最後まで一つのチームに張り付く事は難しく、撮影の出来ない場所や状況が必ずあります。
そういう場面では田中(正人)さんと(田中)陽希くんが携帯しているデジタルカメラでメンバーや景色などの写真や動画を撮り、それを報告会やチームのホームページ、雑誌等に使用して役立てています。
それらの写真の中には面白い写真なのだけれども日の目を見ないものも沢山あります。

2010年のレースでは水を補給する事にそれほど苦労しませんでした。
それはコース上に水を汲める沢が至る所に合った事と、それらの水が浄化剤を使う必要が全くないほど綺麗な水であったからで、最初はわざわざハイドレーションに水を入れていましたが、途中からは面倒臭くなって柿ピーやシリアルを入れていた口広なペットボトルに汲んで飲んでいました。
最終的には小川の上に四つん這いになって直接顔を突っ込んで美味しい水を飲みました。
IMGP0507

      (二日酔いで吐いている訳ではありません。パタゴニアの美味しい水を全力で飲んでいます)

今年のレースではCP(チェックポイント)に到着した時に、自分たちの順位や前のチームとのタイム差をスタッフに聞いても教えてくれないことが多々ありました。
そこで我々は何とかして情報を得ようと努力する訳ですが、スタッフも中々口を割りません。
口を割らないなら直接この目で盗み見てやろうと思い、スタッフが他のメンバーとの会話に気を取られている隙に高い所から覗き込んで順位だけでも見てやろうと努力しました。
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  (スタッフが僕たちの順位を教えてくれなかったので上から覗き込んで何位なのかを盗み見ようとしています)

レース後に、メンバーが撮った写真を見てレースを振り返っていると、偶に「んっ?」と思う写真に遭遇します。
「これはどういう意図があって撮った写真なんだろうか?」とその時は思うのですが、よくよくその写真を見ていると「あ~そういうことかぁ」と意図に気付かされ、楽しくなります。
特に陽希くんの撮った写真には遊び心溢れるものが多く、テント内で眠る僕の何気ない写真もよくよく見るとサングラスに陽希くんの姿が映っていて、レンズ越しに自分の姿を撮影しようとした遊び心が感じられます。
CIMG0392
      (アイマスク的にサングラスをかけながら眠る僕。良く見るとレンズに映る陽希君の姿があります)

ウェブや雑誌、報告会で使われる写真はごく一部で、他の写真は紹介もされないままお蔵入りしてしまいます。
それでは勿体ないので僕のブログで少しでも紹介できたらいいなと思います。

2012年6月18日 倉田文裕